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プロジェクトストーリー

タクシー配車アプリS.RIDE(エスライド)
開発プロジェクト

シンプルなUIで簡単に近くのタクシーを配車することができるタクシー配車アプリ「S.RIDE(エスライド)」は、合計約10,000台のタクシーを保有する東京のタクシー会社5社と、ソニーペイメントサービス、そしてソニーによる合弁会社であるS.RIDE株式会社(当時の社名はみんなのタクシー株式会社)によって誕生しました。今回、事業開発とアプリ開発に携わった2名の社員の対談をお届けします。

プロジェクトメンバー紹介

Y.O

事業開発部
2012年入社

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K.S

システム開発部
2017年入社

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プロジェクト発足の背景

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Y.O

2017年、複数のタクシー会社からソニー株式会社(現在のソニーグループ株式会社)に対してDX支援の相談があり、タクシー配車アプリのプロジェクトが立ち上がりました。アプリにおいて重要な機能のひとつに“決済”があり、ソニーペイメントサービスも参画することになりました。

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K.S

それからサービスの構想を固めるためにタクシー会社との議論が始まり、タクシー会社5社とソニー、ソニーペイメントサービスによる合弁会社として、みんなのタクシー株式会社(2021年1月にS.RIDE株式会社に社名変更)が設立されましたね。私もY.Oさんも合弁会社に出向してプロジェクトに携わりました。

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Y.O

当時、私は営業部に所属していたのですが、通常業務と兼務でS.RIDEに関わりました。このプロジェクトの特徴は、複数の企業が参画する事業であること。特にタクシー会社は、それぞれがコンペティターでもあります。タクシー会社ごとの事業の特色もありますし、特にキャンセルポリシーに関しては何度も議論を行いました。

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K.S

一方で、他社のタクシーアプリがユーザーを伸ばしていた中で、「自分たちの手で新しいサービスを生み出したい」という想いはすべてのタクシー会社に共通していましたね。とはいえ、自分たちの力だけでサービスを生み出すことは困難です。

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Y.O

その通りですね。タクシー会社はITや決済に関する専門的な知見を持っておらず、逆に私たちにはタクシー業界の知見がありません。それぞれの強みを持ち寄り、補い合いながらサービスを作り上げていきました。それぞれ単独の力ではS.RIDEは生まれなかったと思います。

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プロジェクトを通しての
苦労ややりがい

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Y.O

もともとはタクシー車内の専用端末を用いてカード決済を行っていました。今回、オンラインでのアプリ内決済を行う上で課題になったのが手数料率の設定です。私たちの方でカード会社と交渉を行い、不正利用が起きた際の責任の負い方等も細かく検討し、議論を重ねた結果、良い条件の決済手数料で妥結することができました。

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K.S

ソニーペイメントサービスの知見やカード会社との関係性が活かせた話ですよね。開発側としては、開発期間の短さが大きな課題でした。アプリのコンセプトやUXが固まった後に開発に入るのですが、リリース予定日までの時間が短く、今までに経験したことのないスピード感での開発が求められました。ですが、プロジェクトメンバーたちのモチベーションが高く、関係各社もサポートしてくれたおかげでリリースに間に合わせることができました。

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Y.O

そして2019年4月にS.RIDEのアプリがローンチされました。最初は東京23区と三鷹市、武蔵野市からスタートし、順次拡大させていきましたが、あまりマーケティングを行っていないのにも関わらず、順調に配車数が伸びていきました。その後、新型コロナウイルスの感染拡大という予想外の出来事で鈍化してしまいましたが、アプリ自体の良さはユーザーに受け入れられたのだと思います。

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K.S

はい。ユーザー数より配車数の伸びが大きいという特徴がありましたね。一度使ったユーザーからのリピートが多かったということだと考えられます。

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Y.O

特にQRコード決済についてはS.RIDEが先行し、今では他社のタクシー配車アプリもQRコード決済を導入するようになりました。配車アプリでのQRコード決済の普及については、S.RIDEが牽引したと言っても過言ではないと思います。

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プロジェクトの成果と今後の
展望

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Y.O

S.RIDEに携わって良かったのは、“仲間”が増えたことだと思います。タクシー会社やカード会社とも協力してS.RIDEというサービスが生まれました。また、ソニー側の企画人材と一緒に仕事ができたのも個人的には良い経験になりました。

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K.S

システム面では、エンドユーザーに近い部分を経験できたのは大きかったと思います。自社の決済システムに関しても、ユーザー目線を踏まえてどうあるべきかを見つめ直す機会になりました。S.RIDEの今後については、どのように考えていますか?

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Y.O

今、S.RIDEのロゴがラッピングされたタクシーを見かける機会は増え、既にタクシー配車アプリとしての一定の評価はされていると考えています。ここから先は、単なる配車アプリ以上のサービスに進化させていきたいですね。そしてサービスがどのように進化するとしても決済は必須の機能です。この先のフェーズでも、再び構想段階から一緒に関わりたいです。

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K.S

たしかに私も、S.RIDEは成長の軌道に乗り、「次のフェーズ」に入ったと考えています。とはいえ、まだS.RIDEのユーザーの中には現金で支払っている方が多いので、個人的にはもっとキャッシュレスを推進していきたいですね。

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Y.O

「次のフェーズ」に入った、というのは良い表現ですね!キャッシュレスの推進は、たしかに課題のひとつです。S.RIDEの大きな特徴はシンプルなUIですが、今以上に使い勝手の良いユニバーサルデザインなUIを追求していくことで、キャッシュレスの推進につながるかもしれません。

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K.S

アプリはリリースして終わりではないので、まだまだ改善していかないといけませんね。特にタクシーを使うのは高齢の方が多いため、どんな年齢の方にとっても使いやすいUIにしていくことが必要だと思います。

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プロジェクトを通じて感じる
ソニーペイメントサービスの
魅力

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Y.O

今回のプロジェクトが良い例ですが、チャレンジがしやすい環境です。事業規模の大きさに対して少数精鋭の組織で、経営陣の判断も早く、ゼロイチの挑戦に対して否定から入ることはまずありません。

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K.S

カルチャーは大きな魅力ですね。今回のプロジェクトに関してS.RIDE側から言えば、サポートも手厚かったです。ソニーペイメントサービス全社的にも注目のプロジェクトだったと思いますし、何かについてリサーチを頼むとすぐに動いてくれて。開発側としても行動しやすい土壌がありました。ソニーグループの一員ということもありますが、一般的な決済代行会社とは一線を画す部分ですね。

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Y.O

本当にそうだと思います。事業の広がりという意味で言うと、将来的にはソニーペイメントサービスが直接エンドユーザーにサービスを提供する事例も出てくるかもしれません。

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K.S

決済代行に求められるシステムの堅牢性はありながらも、決済を軸にして新しい事業に積極的に挑戦できるという二面性がありますね。今回、エンジニアも企画から携わっていますし、普段から意見を言いやすい環境です。今回のプロジェクトではそのことを強く実感できました。

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Y.O

企画がしたいエンジニアも大募集ですよね。やりたいことがあるなら走り出してみればいい。むしろ、走りながら考えられる人の方が当社にはフィットすると思います。

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K.S

はい。決済代行会社の枠を超えたBtoCのサービス提供という点で、S.RIDEは良い事例になりました。これから第二、第三の新しいサービスを生み出す可能性もあります。

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Y.O

そうですね。新規事業の開発は、泥臭いことも多い大変な仕事ですが、それが実現できたら何者にも代えがたい財産になります。やりたいことがあるのなら、一生のうちに一回は挑戦してみてほしい、と思います。

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※取材時点の内容です。