なるほどクレジットカード番号にはこんな秘密があったのか!

クレジットカードには必ずクレジットカード番号が付けられています。
この番号はどのカード会社が発行するカードも同じなのでしょうか。また、各桁それぞれどのような意味を持っているのでしょうか。
今回は意外と知られていないクレジットカード番号の秘密についてご紹介します。
クレジットカード決済に関する基本的な仕組みについては、
クレジットカード番号の桁数について
日本で流通しているクレジットカードのほとんどが4桁ずつ4つのブロックで番号を記載していることから、すべてのクレジットカード番号が16桁だと思い込んでいる人は多いかもしれませんが、実はカードを発行している会社によって、カード番号の桁数は異なっています。
例えばアメリカンエクスプレスのカード番号は15桁で、カードには「4桁・6桁・5桁」という分け方で刻まれています。また、世界最初のクレジットカード会社であるダイナースクラブのカード番号は14桁で、カードには「4桁・6桁・4桁」で記されています。カード番号が16桁なのは、VISA、Mastercard、JCB等のブランドになります。
世界中のクレジットカードやキャッシュカード、入場カード等を識別するための「ISO/IEC 7812」と呼ばれる国際規格があり、その規格によって各社の番号は制定されています。そのため発行カード会社により桁数が異なっているのです。
クレジットカード番号の意味
全部で14~16桁からなるクレジットカード番号ですが、この数字にはさまざまな秘密が隠されています。各桁に込められた意味について、ここではご紹介していきます。
まず番号の1桁目、最初の数字は「MII:主要産業識別番号」と呼ばれ、カードを発行している会社がどのような会社なのか、主要産業の種類によって分類されています。例えば1は航空関連、2は航空関連・その他将来発生する産業、3は旅行・娯楽・銀行・金融関連、4と5は銀行・金融関連、6は運送・銀行・金融関連……となっています。
各カード会社によって先頭の数字は異なっていて、アメリカンエクスプレスとダイナースクラブ(日本)、JCBは3、VISAは4、Mastercardは5が1桁目になっています。
次に先頭から6桁の数字、これは「BIN:銀行識別番号」または「IIN:発行者識別番号」と呼ばれていて、この数字を見ればどこの会社が発行したカードなのか分かるようになっています。
最後の1桁は「チェックデジット」と呼ばれるもので、このクレジットカード番号が有効かどうか確認するための番号になっています。カード番号を入力した際、特殊な計算を用い、カード番号が正確なものであるのかチェックが可能になっているのです。
最初の6桁はカード発行会社を識別するためのもので、最後の1桁はカード番号の真偽を検査するためのもの。この両端に挟まれた7~9桁の数字が、個人を識別するための番号になります。ちなみに、同じ番号のクレジットカードは世界中のどこを探しても存在しません。さまざまな意味を持つ数字を組み合わせ、必ず異なるものとなっています。
このようにクレジットカードの番号は自分だけのものですので、安易に他人に教えたり、番号を控えさせたりしてはいけません。もし、カード情報について執拗に尋ねる人がいたら警戒するようにしましょう。
桁数の違いによるクレジットカード決済の注意点
日本で流通しているクレジットカードの多くが16桁の番号なので、ネットショッピングで商品を購入する際、決済をする時に14桁や15桁のクレジットカード番号に対応していないシステムであった場合、決済するのに苦労することがあります。その際、決済が完了しない事にストレスを感じ、商品の購入を辞めてしまうケースも考えられますので、クレジットカードでの決済を導入する際は、16桁以外の番号を入力してもエラー等が発生しないよう、システム構築時に十分な配慮が必要です。
ネットショッピングにおいては、カード番号と有効期限の情報さえつかめば簡単に本人になりすますことができ、悪用されるケースが多く発生しているので、クレジットカード情報は厳重に取り扱わなければなりません。
一見、数字が不規則に並んでいるだけのように見えるクレジットカード番号ですが、実は各桁に秘密の意味が隠されています。すべてのカード番号が16桁だと思いがちですが、そうでないものも存在しますので、システムを構築する際にはその点を留意してください。
また、システム構築を行う際は桁数だけではなく、セキュリティ対策も併せて考慮する必要があります。