在庫回転率と粗利益率を向上させる為の
具体的な管理方法とは?
公開日:2020年01月15日
更新日:2020年01月15日

ネットショップ運営に際し、在庫回転率においてはその重要性をこちら(128.在庫管理の基本的な指標)でご紹介しましたが、ここでは在庫回転率における具体的な事例を挙げ、在庫回転率の管理方法やその対策についてご紹介します。
こちら(128.在庫管理の基本的な指標)
在庫回転率を算出する事で判ること
在庫回転率を算出する事で多くの発見や課題抽出が見込めるでしょう。特に商品種類やバリエーションが多い商材や、季節変動が多い商材を扱っているカテゴリのネットショップは常に精度の高い在庫回転率を意識する必要があります。
在庫回転率が高い商品は在庫の入れ替わりが早いことを意味し、在庫回転率が低い商品は在庫として動くことが無く、長期に渡り事業者が抱えている商品であることを意味します。したがって販売する全ての商品や、商品ごとの在庫回転率を算出する事で様々な分析を行うことが可能となります。例えば、ある商品の在庫回転期間が分かったとします。その在庫回転期間と今時点の在庫数をもとに計算すれば、その商品(ジャンル)において「現時点で何日、何週間分の在庫を抱えているか」がわかります。また、商品毎に在庫回転率を算出してみると、年間で何回在庫数が入れ替わったかを知ることができます。その結果、売れ筋(商品の特性など)や今後の仕入れに影響してしまう恐れのある在庫商品や、保管倉庫の負担となる動きの無い商品の見極めを行う事ができるでしょう
在庫回転率と商品粗利率、粗利額の関係
ネットショップ運営の際に注意しなければならない管理項目は多数存在しますが、その中でも在庫回転率と商品の粗利益率、粗利益額とは深い関係にあります。ネットショップ運営者が目指すべく方向としては「在庫回転率が高く粗利が確保できる商品を販売すること」ですが、それに加えて、その商品がこの先どれくらいの人気を維持できるか、その次に売れ筋となる商品はどんなものがあるかシミュレーションしておく必要があります。
逆に、「在庫回転率が低く粗利も低い」といった商品は早急に在庫を現金化させる必要があります。この商品は売れるだろうと見込んで大量に仕入れた商品が「在庫回転率が低く粗利も低い」ケースを生み出す場合もあります。自身のネットショップにおける全体の在庫回転率を把握しておくことで、過剰在庫になっても焦らず早急に対策を打ち出すことが可能となります。失敗を未然に防ぐのも重要ですが、過剰在庫による損失を最小限に留まらせることができれば、ネットショップ運営において一つノウハウが蓄積されたということになりますので、前向きに捉えて前進していきましょう。
まとめ
このように、在庫回転率を算出する事で様々な視点から分析を行う事が可能となります。その商品ジャンルの特性として薄利多売形式でも在庫回転率が高回転であるものや、在庫回転率は悪いが商品が劣化せず、トレンドにもさほど影響せずに通年安定した販売数かつ非常に高粗利であるといったように、商品には様々な特性があります。自身が扱う商材の特性を見極めバランスの取れた運営を目指していきましょう
関連リンク
在庫管理の基本的な指標