在庫管理の基本的な指標

公開日:2021年03月10日

更新日:2021年03月10日

物販を行う際、在庫を抱える必要があるネットショップを運営する際に、商品の在庫管理は避けて通れないものです。では、在庫管理はどのようにして行えば良いのでしょうか。

在庫を適正に保つには、在庫管理に役立つ指標について知ることがその第一歩です。
今回は、在庫管理のための基本的な指標についてご紹介します。

在庫管理の目的

そもそも在庫管理はなぜ必要なのでしょうか。まず挙げられるのはキャッシュフローの問題です。在庫が利用者の購入によって現金化されるまでの期間は会社にとってキャッシュが減少し、現金が眠った状態となっています。仮にそのまま在庫が減っていかず、現金化が叶わなかったとすると、いわゆる不良在庫となってキャッシュフローが悪化し、運営そのものに支障をきたすことになります。

ほかにも在庫の過不足はさまざまな不都合をもたらします。需要に対して在庫が不足すれば販売することが出来ず欠品状態となり、結果として販売機会を損失します。

在庫が多すぎると売れ残りが生じて倉庫のスペースを圧迫し、コストを費やします。季節商材やトレンド商品などは売れる時期を逃すと不良在庫になりやすく、最悪の結果として廃棄することになればさらに余計な手間や費用がかかることになるでしょう。

在庫管理の目的はこうした問題が起こらないよう在庫を適正に保つことにあります。そのために役立つのが、在庫の管理指標です。

在庫管理で重宝する管理指標

在庫を適正にコントロールするには在庫の現状について把握することが必要です。下記は在庫管理に役立つ代表的な指標です。

在庫回転率

抱えている全体の在庫や商材毎の在庫がどれくらいの早さで減っていったかを知る指標です。在庫回転率が低ければ、それだけ在庫が長い期間、倉庫に滞留していることを示しています。その計算式は、以下となります。

在庫回転率=出庫金額(年間売上)÷平均在庫金額

商品回転率の計算は、半年、年単位で行うことが理想です。もっと厳密に数字を出したいという場合には、出庫金額ではなく売上原価で計算します。

在庫回転期間

商品を仕入れてから売れるまでの期間を示す指標です。その計算式は、以下となります。

在庫回転期間=棚卸資産÷売上高(年間)

例えば在庫回転期間が「0.5年」なら、6カ月の在庫を持っていることになります。一般的に、在庫回転期間は短いほど良いとされています。

交差比率

在庫金額を売り上げとの関係で見ることで、在庫の効率を知る指標です。その計算式は、以下となります。

交差比率=在庫回転率×粗利益率

交差比率が高いほど効率よく利益が出ていることになります。

在庫管理の指標を比べるポイント

こうした在庫管理の指標は過去の販売データと比べて見ることで、より効果的に在庫管理に役立たせることができます。また、販売機会の増加の為に、売れる商品を効率よく仕入れるためにも、適正在庫の把握は必須と言えます。

そのため事業をスタートしたばかりの会社ではなるべく早いうちからデータを蓄積させていき、過度な仕入れを行わず、在庫の回転率や回転期間の効率化を目指すことをおすすめします。そしてそのノウハウをさまざまな機能改善に活かしていきましょう。また業種別のデータも公表されているので、同業他社の指標を見ることも今後の運営に大いに参考になるでしょう。

在庫管理はまず自社の在庫について客観的に把握し、常に研究、分析を行い、自身の指標を持つことが大切です。自社の在庫の状況を把握するため、ここに挙げた在庫管理に役立つ指標を活用してください。

この記事は役に立ちましたか?

人気のタグ

    人気記事

    認証取得

    ソニーペイメントサービスでは、購入者に決済代行サービスを安心してご利用いただけるように、最善のセキュリティ対策を行っております。

    セキュリティへの取り組み