在庫管理で起こる失敗事例

在庫管理で起こる失敗事例

在庫管理の最適化を図るには、在庫管理で起こりがちな失敗について知っておくことが大切です。

ケーススタディとして学べる、在庫管理で起こる失敗事例を今回はご紹介します。

在庫管理の基本

小売業では商品をいかにして売るかということにのみ目が向きがちですが、その裏で非常に重要な役割を担っているのが在庫管理です。在庫を持たなければ商品を売ることはできず、しかし在庫が多すぎても少なすぎても小売業はうまく回りません。在庫が少ないと欠品などが起きやすく販売機会の損失につながり、在庫が多すぎれば保管スペースを圧迫し保管コストがかさんで、結果としてキャッシュフローが悪化します。

つまり、在庫においては販売規模に合わせ、商品ごとに適正な数量を確保しておく必要があります。需要変動に合わせて商品をスムーズに市場に供給し、同時に過剰在庫を作らないようバランスの取れた調整をしなければなりません。これが在庫管理の基本です。

在庫管理で失敗する事例

では、こうした微妙なバランスの上に成り立っている在庫管理において気を付けるべきこととはなんでしょうか。失敗事例から注意すべき点を見てみましょう。

作業手順の変更を嫌がって改善しない

在庫管理を改善する必要性を感じているにもかかわらず、作業手順が変わることを嫌がって改善に踏み切れないというケースです。確かに手順を変更するには計画にも時間を要し労力が必要で、変更した手順に対して新たに社員教育もしなければなりません。しかし管理者がそうした変化させることに躊躇しリスクを避けようと考えることが、非効率的な管理方法を存続させるリスクを生んでしまうのです。

在庫管理は事業の規模が拡大するのに合わせて、定期的に見直していく必要があります。作業手順の改善は必須と考えましょう。

適正在庫の計算ができていない

自社の適正な在庫数量がどれくらいなのかを知るには、しっかりとした計算と予測をする必要があります。たとえば一定の期間ごとに必要な数量の商品を発注する定期発注点方式を採用した場合には、次の計算式で発注の数量を求めて、在庫数量を調整します。

発注数量=(発注間隔+調達期間)×需要量+安全在庫-現在の在庫量-現在の発注残

これを実行するには需要の増減を予測することも必要です。適正在庫を知るにはほかにもいくつか方法があるので、ベースとなる理論を採用し、勘ではなく、計算によって在庫数量を決めていくべきです。それでも出たズレは実数に沿った調整を計算式に採り入れることで自社ならではの庫発注管理の方程式が作れます。

システムを使いこなせない

業務効率化を見込んで在庫管理システムを導入したのに、それを十分に使いこなせていないケースです。自社の在庫管理のやり方と在庫管理システムが部分的に連動していなかったり、事前の計画に不備がありカスタマイズが十分でなく必要な作業が在庫管理システムで上手くできなかったり、逆に不必要な作業を強いられてしまっていることがあります。

単純に機能の使い方、操作の方法がわからないということもあるでしょう。在庫管理システムを導入する際は、開発会社に対ししっかりとした要件定義やフィット&ギャップ分析を行うよう求め、十分に理解を行ってから開発を進めていくべきです。

システムを一度に全て取り換え、事故が起こる

システムを使いこなせないケースと似ていますが、新しい在庫管理システムを導入する際にテスト運用や移行期間を設定せず、一気にシステムを取り換えると、トラブルやミスが多発することになります。システムの変更を行う際はどうすればスムーズに乗り換えが実行できるのか、シミュレーションを行うなどして十分な移行計画を練りましょう。

在庫管理で必要なこと

適正な在庫管理のために大切なのは、自社商材とターゲットとなる顧客の購買動向の特徴を把握する事です。商材ごとに需要変動、回転率、繁忙期、販売方法が異なり、それらの条件によって在庫計算の仕方や発注方式は違ってきます。また、同じ会社で扱う商材でも、主力商品とそれ以外の商品ではその特性は異なります。まず商材の特徴・特性を分析すること、そして分析結果に従って最適な時期に最適な在庫管理の方法を選択することを心がけましょう。

在庫管理はまた、仕入れから販売へと至る流れとも連動しています。在庫管理システムを導入するなどして在庫管理の効率化を成功させるには、それらも考慮に入れ、自社にとって最適な運用方法を探しましょう。

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在庫管理の基本的な指標