ネットショップ運営者が考えるべき
代引き決済のメリット・デメリット
公開日:2017年11月27日
更新日:2017年11月27日

ネットショップの決済方法の一つに「代引き決済」があります。ネットショップ運営者と購入者にとって、代引き決済にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ここでは、代引き決済のメリットとデメリットについてご紹介します。
代引き決済とは
代引き決済とは、ネットショップと提携している運送会社(宅配便・配送業者)が商品を荷物として配送し、購入者のもとに届けると同時に代金を預かるという仕組みの決済方式です。もともと運送会社が行っていた、荷物の配送と代金徴収代行を同時に行う「代金引換」のサービスを利用したものです。
代引き決済のメリット
ネットショップ運営者が代引き決済を導入するメリットには、以下があります。
新規顧客獲得につながる
代引き決済はネットショップで購入した商品の決済を行う際、クレジットカード払いを利用することに抵抗のある人、クレジットカードを所有していない利用者の選択肢の一つとなります。よって、ネットショップ側で代引き決済を導入した際、高齢者や若年層など新規顧客獲得につながる可能性があります。
また、銀行振込などの入金確認等の作業も発生しない事から、商品購入後は即発送業務を行うことが出来るのもメリットの一つと言えます。平成27年通信利用動向調査の結果」によれば、「インターネットで購入する際の決済方法」は「代金引換」で39.0%となっており、非常に多くの利用者に求められている支払い方法だと言えます。
購入者の不安感の解消
商品が確実に届くかどうか不安という利用者にとっては、荷物が手元に届いたのを確認してから代金を支払う代引き決済は安心感があります。また、ネットショップ側からすれば、運送会社が商品を届けると同時に代金の徴収代行を行うので、未収リスクが低いというメリットもあると言えます。
代引き決済のデメリット
上では、代引き決済のデメリットはどうでしょう。以下が挙げられます。
手数料が高い
運送会社のサービスを利用した決済方式なので、別途、代引き手数料がかかります。代引き手数料を誰が負担するかは、ネットショップ側で決めることができます。
利用者が負担する場合は商品の代金、送料に加えて代引き手数料が必要となり、代引き手数料はコンビニ決済などに比べても高いのが一般的です。利用者にとってこの点がネックとなり、商品購入前に離脱してしまう可能性があります。そういった対策としてネットショップが負担することも可能ですが、販売コストが増えてしまうデメリットがあります。
女性の一人暮らしなどには好まれない
代引き決済で配送された荷物は、玄関先等で代金の受け渡しを行った後での手渡しとなることから、一人暮らしの女性などからは敬遠されることがあります。
利用者も手間がかかる
代引き決済の利用者は、代金を支払うために銀行やコンビニに行く必要はありません。しかし、代わりに自宅に現金を用意して、配達員の到着を待っていなければなりません。これをストレスだと感じる人もいるでしょう。高額商品では運送会社が自宅に訪れた際に現金が足りず、利用者が現金を用意してから再配達連絡を運送会社に行うというケースも発生します。
まとめ
代引き決済はネットショップ運営側、利用者側双方にとってメリットがあるものの、代引き手数料がかかること、現金を用意して玄関先等で代金を支払うことに不便さを感じる層も存在します。また、利用者の受取りに関わるトラブルが起きると、ネットショップ側が一方的に損をすることもあります。
ネットショップで最も利用されているのはクレジットカード決済であり、コンビニ決済などほかの決済方法の利用率も上がっています。ネットショップの決済方法は、利用者のニーズに合わせることを前提に、運営者のメリットをよく考えた上で導入することをおすすめします。