ネット広告における
費用対効果の測り方
公開日:2023年03月29日
更新日:2023年03月29日

インターネット上での広告は、費用対効果を様々な角度から数値で確認できるという特徴があります。
媒体ごとの費用対効果も比べられるので、効果の高い媒体に注力したり、効果が下がっている媒体をテコ入れしたり停止したりといった施策につなげることができます。
その費用対効果を測るにはコンバージョン(CV)とCPA、ROAS、ROIについての指標の理解が不可欠です。今回はネット広告における費用対効果の測り方をご紹介します。
費用対効果の測り方
費用対効果を知るにはCV、CPA、ROAS、ROIといった指標が役立ちます。これらの指標を過去のデータや施策前後のデータと比較することで、費用対効果をさまざまな角度から知ることができます。CV、CPA、ROAS、ROI、それぞれの意味と計算方法を説明しましょう。
CV(コンバージョン)
まず、コンバージョン(CV)とはWebサイト訪問者がサイト上でなんらかの目標に至る行動を起こすことを言います。ネットショップの場合は利用者が商品ページを訪れた、資料請求をした、商品を予約した、商品を購入した……等が目標(KPI)となるでしょう。コンバージョン数をカウントする際は、製品ページを訪れた、資料請求した、予約した、購入したといったように、なにをコンバージョンとして定めるのかをサイト運営者が自由に設定できます。
CPA(コンバージョンの獲得コスト)
CPA(Cost Per Action)は「コンバージョン単価」のことです。1件のコンバージョンを得るのに、いくら費用がかかったかを表します。次の式で求められます。
広告費用÷コンバージョン数=CPA
例えば月間10万円の広告費用をかけて100件のコンバージョンが得られた場合は、100,000÷100=1,000で、CPAは1,000円ということになります。
ROAS(広告投資における売上の割合)
ROAS(Return On Advertising Spend)は投資した広告費用に対して売上がどれくらいを占めているかを表します。次の式で求められます。
広告による売上÷広告費用×100(%)=ROAS
例えば売上が30万円で広告費用が10万円だった場合は、300,000÷100,000×100で、ROASは300%となります。ROASが100%を超えているということは、広告費用を上回る売上が得られていることになり、成果が生まれているといえます。
ROI(広告投資における利益の割合)
ROI(Return on Investment)は投資に対する費用対効果を知る指標です。投資額に対してどれだけの利益を得られたかを表します。次の式で求められます。
広告による利益÷広告費用×100(%)=ROI
例えば利益が35万円で、その際の広告費用が20万円だった場合は、350,000÷200,000×100で、ROIは175%となります。
ROASとROIのバランスは非常に重要となります。ROASは高いのだが、ROIが低いということにならないように注意しましょう。
費用対効果を左右する要素
ネット広告の費用対効果を上げるためには、広告の運用方法を工夫することはもちろん、ランディングページ(LP)やサイト内の各機能を相乗的に改善していくことも大きな意味を持ちます。ユーザーが広告によって興味を持ってネットショップにたどり着いた際に、スムーズに商品購入等のコンバージョンへと至る環境を整えることが重要です。費用対効果を向上させていくには、ネット広告だけに予算を投入すれば成果がでるとは考えず、ページデザイン、商品説明、決済システム等、総合的な環境改善を行う要素が必要となります。
まとめ
ネット広告の費用対効果を測るには、まずデータを得る方法を確立し、データ収集を継続していくことが必要です。そして蓄積されていくデータを元に精度の高い検証を行い、その上でなにをすれば費用対効果が上がるのかを分析し、対費用効果が見込む効率的な広告運用へとつなげていきましょう。