ネットショップ運営で差が付く顧客のLTVとは

ネットショップ運営で差が付く顧客のLTVとは

LTV(ライフタイムバリュー)という言葉をご存知でしょうか。言葉自体は聞いたことがあるけれど、概念や算出方法、重要性などについては理解していないという人も多いかもしれません。

LTVを算出、分析することで収益の安定を図ることができますので、ぜひ知っておきたいマーケティング用語のひとつです。

今回は、そんなLTVの概要についてご紹介します。

LTVとは

LTVという指標は1990年頃に生まれ、1人の顧客が企業にもたらす利益の額のことで、顧客生涯価値とも訳され、現在では多くの業界で取り入れられています。

つまりネットショップに置き換えると、自分の運営しているネットショップで1人の顧客が総額いくらの買い物をしてくれるか、ということを意味します。広告、ダイレクトメールなどの費用対効果を算出する際に必要となる指標です。

LTV算出方法

LTVは次の計算式で算出できます。

顧客一人の平均LTVの算出

LTV=粗利(平均購買価格×粗利率)×平均購入回数(年間)×平均購買年数

LTV=粗利(平均購入単価×粗利率)×平均購入回数(年間)×平均購買年数-(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)

ここで算出されたLTVより多くの集客コストを使っている場合は赤字となります。LTVを向上させるには、購入単価や粗利を上げる、購入回数を増やす、顧客獲得、維持コストを下げる、のいずれか、または複数の組み合わせを行えば良いということになります。

ネットショップにおいては、新規顧客の獲得+既存顧客維持のためにかかるコストを最小限に抑えながら、優良な顧客を増やして利益を上げていくことが重要なポイントとなります。これがLTVの基本的な考え方であり、顧客価値を最大化させていくために必要な指標です。

LTVを上げていく方法

LTV向上のカギはとくに既存顧客との関係性を高める(深める)ことです。ネットショップでLTVを上げていくための方法を見てみましょう。

エンゲージメント改善

TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSのアカウント運用は、メルマガのようなプッシュ型ツールの活用とは考え方を変えるべきです。SNSでは顧客は単純な商品の売り込みではなく、商品やショップの周辺情報・裏情報を知ることができたり、そのアカウントの「中の人」の人となりが透けて見えたりといった、「ゆるさ」や「人間味」を伴う発信を求める傾向があります。

ときにはある程度の距離感を保ちつつ、アカウントと顧客間でSNSを通したコミュニケーションも行いましょう。そのことによってショップと顧客間に共感、親近感、思い入れといった感情が生まれます。こうしたエンゲージメントを構築・改善していくことで、顧客との接触頻度や客単価が高まり、結果的にLTV向上に奏功します。

クロスセル、アップセル改善

顧客がいつも購入する商品に加えて、関連商品を組合せて購入してもらうための営業活動をクロスセル、より上位の高額な商品に移行してもらうための営業活動をアップセルと呼びます。

ネットショップの販促においても、売れ筋商品の周辺商品、期間限定などの特別仕様商品、乗り換え商品などをバリエーション豊かにコーディネートし、取り揃えることが求められます。後に購入されやすい関連商品や同梱されやすい商品をセットにしたものや、企画限定セットの提案など、こちらは販売側として腕の見せ所になるでしょう。

クロスセルやアップセルで客単価が上がることで、LTVが向上します。たくさん利用してもらうことで満足度や信頼感が上がることでリピーターとなり、継続的な購入にもつなげられます。

顧客獲得単価や維持費用を改善

単純に、新規顧客の獲得と既存の顧客維持のためのコストを圧縮することでもLTVはアップします。このことはネットショップを運営する上で常に意識していなければなりません。

LTVは顧客ごとに変わるものなので、まず顧客1人あたりの平均LTVを算出してみましょう。たとえば平均LTVが2万円だったとすると、赤字を出さないためには顧客を1人獲得し、既存顧客として維持するための費用は1人2万円以下でなければなりません。この指標をもとに、今後の運営においてどこまでコストを下げられるかを検討してください。

サイトの機能改善

ネットショップの販売環境となるサイトはユーザーにとって使いやすく、便利なものでなくてはなりません。これはとても基本的なことですが、LTV向上のためには新規だけでなく、既存顧客のための機能もしっかりと充実させる必要があります。

例えば2度目の購入からはカード情報を入力しなくてもすむ、クイック決済と呼ばれるクレジットカード決済システムの導入などを検討するのも良いでしょう。PCからでもスマホからでも、いつでもスムーズに商品が購入できる環境を整えることが、LTVの向上にも大変役立ちます。

まとめ

LTVの要旨は、いかに効率的に顧客満足度や顧客ロイヤリティを上げるか、そのコストバランスを運営側は常に考えるという点にあります。ネットショップの売上拡大を目指すにはLTVについての認識を深め、日常的に意識する……このことを覚えておきましょう。