Web請求書を導入する
メリットデメリット
公開日:2023年03月29日
更新日:2023年03月29日

請求書の発行や送信、ダウンロード等が簡単にできるWeb請求書というサービスをご存知でしょうか。今回は、クラウド上で請求書データを管理するWEB請求書を導入するメリットとデメリットについてご紹介します。
Webで請求書を作成できるサービス
Web請求書の仕組みはこうです。Web請求書サービスにログインしたら、自社構築のシステムやクラウドサービスに登録してある請求データを使って請求書を作成して保存、続いて請求ツールを使って相手先に通知メールを送信します。そのメールを受け取った相手先はメールに記されているURLにアクセスし、パスワードを入力することで、クラウド上の請求書ファイルを閲覧・ダウンロードが可能となります。サービスを提供している会社によって若干の違いはありますが、基本的にはこうした流れで簡単に請求書のやりとりができます。
請求書は紙で送らなくても大丈夫?
請求書は紙で作ったものを郵送しなくてはいけないと、法令等で決められているのではないかと疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
実はそもそも請求書は法律で発行が義務付けられている書類ではありません。慣行として押印済みの請求書原本を送付している会社が多いのですが、法律上も、税務上も、紙ではなく、押印されていない電子化された請求書であってもなんら問題ないということになっています。これはメールに請求書ファイルを添付して送付する場合も同じです。
導入のメリット
では、Web請求書を利用するメリットはなんでしょうか。Web請求書は紙・封筒等の資材コスト、郵送費がかかりません。紙の請求書を保管して管理する必要もありません。請求書作成のための業務工数も大幅に削減することができ、万一、請求書の数字や内容に間違いがあった場合も時間を要すことなく簡単に再発行することができます。
特に相手先ごとに請求書のフォーマットを登録しておけば、次回からは同じものが使えるので、書き方に気を使うことなく数ステップの作業で請求書を発行できることは大きなメリットです。
ただし、これらのメリットはメールに請求書を添付して送る場合もほぼ同様のことが言えます。違うのは、メールに比べてWeb請求書は送信のための手続きが簡略化されるため、添付忘れや違うファイルを添付してしまう等の誤送信を防止することができます。
また請求書メールをほかのメールと一緒に管理する場合よりも、Web請求書は請求書のみを扱うので検索や管理が楽にできます。さらに、メールは悪意ある第三者による盗聴やメール開封によって情報が漏えいする危険性がありますが、セキュリティ対策を万全に行っているWeb請求書であれば、メールに比べセキュリティ強度が高くなります。
導入を検討する際の注意点
ただし、非常に便利なWeb請求書ですが、導入する際は以下の点に注意する必要があります。
紙やメールでも対応できるようにしておく
会社によっては紙の請求書を郵送する方法でなければ請求書を受け付けないというルールを定めていることがあります。また、メールでの請求書送信であれば受け付けるものの、Web請求書は新しいサービスのため対応していないということもあります。そうした場合に備えて、紙でもメールでも請求書を送れるように準備をしておきましょう。また、初めてのクライアントの場合は、事前にWeb請求書を使って請求書を発行して良いかどうか確認を行い、了承を得ることが必須となります。
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Webサービスのセキュリティ対策を確認
Web請求書はメールよりもセキュリティ強度が高いと述べましたが、万一、そのシステムが不正にアクセスされれば多くの請求書データを一気に盗まれることも考えられます。データセンター・サーバのセキュリティ対策、盗聴防止のための通信データのSSL暗号化、データの常時バックアップ等が行われているかを必ず確認し、サービスのセキュリティが万全であることを慎重に見極めましょう。もちろんアカウントやパスワード管理にも十分注意してください。
まとめ
IT化によって請求書の発行・送付・管理も新しい形のサービスが現れています。請求書の作成や管理コストを削減し、請求書発行業務を効率化が見込めるWeb請求書の導入を検討してみてはいかがでしょうか。