振込確認を効率化できる
バーチャル口座のメリット
公開日:2023年03月29日
更新日:2023年03月29日

ネットショップ運営の際、利用者からの銀行振込による入金管理をもっと効率的に行いたいと考えたことはないでしょうか。その悩みはもしかすると、「バーチャル口座」を利用することで解決できるかもしれません。ネットショップ運営等に役立つ、バーチャル口座を使うことのメリットについてご紹介します。
バーチャル口座の仕組み
バーチャル口座とは、銀行が事業者に提供する、振込専用の仮想の口座番号のことです。
その仕組みはこうです。
銀行は法人口座を持つ事業者に対して、法人口座と紐づいた複数の口座番号を提供します。この口座番号の一つひとつがバーチャル口座です。事業者はそのバーチャル口座の口座番号を、取引ごと、または取引先ごとに割り当てて、請求書を発行します。請求書を受け取った取引先は指定されたバーチャル口座に請求額を送金します。バーチャル口座に振込まれたお金は、バーチャル口座に紐づく事業者の法人口座に振り込まれます。
バーチャル口座の運用例
バーチャル口座には取引毎にバーチャル口座を割り当てる場合と、
取引先毎に口座を割り当てる場合の、2種類の運用方法があります。
取引(注文)毎に振込口座を割り当てる
取引単位による運用方法です。たとえばネットショップ事業者であれば、注文毎にバーチャル口座を割り当てます。利用者にはそのバーチャル口座の口座番号を振込先口座番号として通知します。口座番号と注文とが対応しているため、たとえ同じ利用者が時間をずらして再び別の商品を購入したとしても、また別の口座番号が割当てられることになり、どの注文に対する入金かが特定できます。
取引先(顧客)毎に振込口座を割り当てる
取引先単位による運用方法です。こちらは取引先(顧客)毎に個別の振込口座を割り当てます。取引先と口座番号が紐づくため、入金データから取引先を特定することが非常に簡単になります。同姓同名の顧客、顧客が家族の口座から家族名義で振り込んだとしても、口座番号と顧客が紐づいているため、顧客を特定するのが容易になります。
バーチャル口座のメリット
バーチャル口座を利用することで事業者はさまざまな利便性を得られますが、とくに以下は大きなメリットと言えるでしょう。
専用口座を開設しなくてもよい
オンラインショップでは、法人名義や屋号(ショップ名義)での口座を開設するのが一般的ですが、こうした口座の開設には証明書類が必要なケース等も多く、手間と時間がかかります。バーチャル口座を利用する場合、専用の口座を開設する必要がないため口座開設の労力を省くことができます。
消込作業負担の軽減
消込作業とは売掛金が請求通りに支払われているかを、担当作業者が入金明細と請求明細を1件ずつ照合して確認し、入金が確認できれば売掛金からそのデータを削除していく作業のことです。商品の代金が入金されたタイミングで、未回収だった代金を回収済みとして処理するということです。この消込作業は人的確認の際にミスが起こりやすく、しかもミスが発生すると売掛金の回収ができなくなる等リスクの高い作業です。バーチャル口座を利用すると、この消込作業が自動的に行えるようになります。
取引先へのサービス向上
入金確認後に商品を発送するような場合は、消込作業の効率化により商品発送までの時間が短縮され、取引先へのサービス向上となります。先方の入金遅れや入金金額の間違い等もすぐに発見できるため、迅速に対応することが可能になります。
まとめ
バーチャル口座をうまく活用すれば、消込作業をはじめとする業務への負担が減り、ミスやトラブルを回避しやすくなります。銀行振込の入金管理に関する作業を効率化したいという時の選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。