サイト運営におけるCMS導入のメリットとは?
公開日:2018年03月29日
更新日:2018年03月29日

Webサイト運営にCMSを導入する企業が増えています。CMSとはどのようなもので、どんなメリット・デメリットがあるのでしょう。
企業サイト、ポータルサイト、ネットショップなど広い用途に利用できるCMSについてご説明します。
CMSとは
3CMS(コンテンツマネジメントシステム)とは、HTMLやCSSなどに関する専門知識がなくても、サイトの編集、更新、管理ができるように作られたシステムのことです。Webサイトを構成するテキストや画像を管理画面から登録することで、ブログのように手軽にWebページを作成できるツールと捉えるとわかりやすいでしょう。
身近なCMSとしてよく知られているのは、WordPress(ワードプレス)などに代表されるオープンソースのCMSです。ライセンス費用が必要なく、欲しい機能はプラグイン(機能拡張可能な小規模プログラム)で追加できます。企業が自社のサイト運用のために導入していることが多く見受けられます。
また、オープンソースCMSよりも専門的な機能を持つ、商用のCMSも存在します。たとえばECサイトを構築して運用することに特化したCMSパッケージは、多くのネットショップで利用されており、機能面も日々進化し続けています。
特定企業からの依頼を受けて個別に開発されるCMSもあります。その会社のWebサイト運用のためだけに作られるCMSなので、当然ながら規模や用途に合わせた使いやすい設計になっていますが、その分開発期間は長く、導入コストは高額となり、保守費用などの維持費にコストがかかります。
サイト運営でCMSを導入するメリット
CMSはサイト運営にどのようなメリットをもたらすのでしょう。企業で導入する場合を想定して挙げてみます。
更新性が上がる
新しい情報を伝えたい時、毎日更新したい時など、必要なタイミングで専門知識がなくても簡単にサイトを更新できます。CMSがなく、サイトの運用をWeb制作会社に委託している場合は、更新は都度制作会社に依頼しなければならず、その分、手間と時間がかります。CMSを導入する事で、制作会社に頼ることなく自分たちの手で更新できれば修正や変更にも素早く対応できるというメリットが生まれます。
分業できるようになる
コンテンツ作成、テキスト作成、デザイン調整などと担当を決めることで、社内に分業体制を作れます。担当ページを決めて分担する方法もあるでしょう。また、承認ワークフローという機能を使うと、下書き→チェック→修正→承認→公開、など複数人で内容をチェックして更新する仕組みが作れます。ユーザーごとにページ作成権限、承認依頼、公開権限などを設定することも可能で、社内だけでほぼすべてのサイト運用作業を完結できることで、業務効率化に繋がります。
追加ページの制作費用がかからない
CMS導入のメリットとして、制作済みのレイアウトパターンであれば、テキストを入力し画像を加えるといった操作で、簡単にページを追加編集できます。ページの削除も簡単です。社内でページを管理できるため制作会社に依頼する必要がなく、ページ制作費用もかかりません。
サイト運営でCMSを導入するデメリット
では、逆にCMSを導入するデメリットはあるのでしょうか。挙げるとすれば次の2点になるでしょう。
カスタマイズの自由度が制限される
CMSは基本的にあらかじめ想定していたレイアウトのページを簡単に生成するシステムです。このページだけ特殊なものにしたいといった、例外的なレイアウトのページの作成は不向きです。不可能ではありませんが、プログラムの知識が必要です。もし特設ページを作りたい、新しいレイアウトパターンを加えたいといった要望がある時は、制作会社に相談をし、依頼してしまったほうが早いでしょう。
ただし、CMSのカスタマイズを制作会社に依頼する際は、例外のサイトを静的ページ(HTML)で作成するよりも費用が高くなる傾向にあります。新しいレイアウトパターンをCMSで作れるようにするのか、都度制作会社に静的ページの作成を依頼するのか費用面を比べ検討すると良いでしょう。
脆弱性について考慮しなければならない
社内のスタッフだけで運用できてしまうため、CMSを使っているとセキュリティ面がおろそかになりがちです。セキュリティのプロが社内にいるということはまれでしょう。
また、CMSの弱点は、管理画面にログインできさえすればページの改ざんや削除が簡単に行えることです。加えて、オープンソースCMSはソースコードが公開されているので、脆弱性が見つかるとその情報もまたすぐに広まります。特定企業向けのCMSであればセキュリティ面は強化されており、頻繁なバージョンアップによる対応や、開発会社のサポートも受けられます。
まとめ
CMSにはデメリットもあるものの、使う側のスキルや知識も向上しており、今後もメリットを活かした活用例が増えていくでしょう。また国内外のものを含めて非常に多くの種類があるため、自社の体制や運用方法に合うのはどんなCMSなのか、じっくりと研究しながら導入を検討してみてください。